需要0だとは思いますが、私の専門を。
大学と大学院を通して、心理学を勉強していました。
よくいわれますが、「人の心読めるの?」と聞かれます。
結論から言うと読めません。無理です。
むしろ読めたらこんなにMTG弱くない
私の専門は、「行動分析学」という領域です。
ぶっちゃけ言って、今メジャーな「臨床心理学」とかに比べてかなりマイナーな領域です。昔は臨床心理士目指していたこともありましたが、色々あってこっちの道になりました。
私の専門をものすごく乱暴に言うと、
人と環境(文化,ルール,人間関係,物etc)がお互いに与える影響を分析して、人(場合によっては集団)が将来するであろう行動を予測する学問です。
大原則が2つあります。
①「その個体(人)が何か行動を起こした直後、その個体にとってよいことがあれば、その行動は将来的に増えるだろう」
②「その個体(人)が何か行動を起こした直後、その個体にとってわるいことがあれば、その行動は将来的に減るだろう」
要するに、
「何かした後、いいことがあったらその行動は増える」
「何かした後、悪いことがあったらその行動は減る」
ということです。
行動分析は、何がきっかけで、その行動が起きて、何によってその行動は増えている(減っているのか)という、「行動のきっかけ」、「行動」、「行動の直後」の3つのタームに分けて行動を分析します。
○「きっかけ」の原則
きっかけは基本的に「目に見えるもの」である.
抽象的な概念やレッテル、心理状態を原因にしない。
例えば
・「~と思ったから」(心理状態)
・「~障害だから」(障害)
・「無意識がそうさせた」(深層心理)
・「性格がそうだから」(パーソナリティ)
をきっかけにしない。
○「行動」の原則
「死人にもできることは行動ではない」(「死人ルール」)
○「きっかけ」の原則
解説書では「個人攻撃の罠」などと言われています。
例えば、よくある「問題行動」の原因の論じ方として
・「根性が足りんから仕事が続かない」
・「~障害だからこんな問題行動を起こす」
・「意識や注意力が足りないからミスする」
こういうのは原則アウトです。
原則、「きっかけは目に見える物」というのがルールです。
意識や根性などは、外部からチェックが不可能な「概念」であり、それがあったのかなかったのかを視覚的にチェックすることは不可能です。
あるかどうかもわからんものを原因にしても、問題の解決にはつながらないため、こういうものはバッサリ切り捨てます。
○「行動」の原則
・「死人にもできることは行動ではない」
・「死人にできないことが行動である」
1965年にOgden R. Lindsleyという行動分析の研究者が提唱した原則です。
例えば、
・横になる(状態)
・喋らない(否定,禁止)
・運ばれる(受け身)
がアウトです。死人はしゃべりもしないし、横になったままなので。
死人でもできること=本人が何もしなくても達成できてしまう
学校の先生は、よくクラス目当てに「教室の中では静かにする」とか書きますが、これもアウトです。寝ていても達成できてしまいます。
死人ルールにひっかかるものをクラスや会社の目標にすると、「何をすればよいのか」が全く明確でないため、生徒や社員にかえって混乱をきたす可能性があります。
他、「親しむ」のような抽象度が高い動詞は、多様な解釈を呼んでしまうため、行動が増えたか減ったかを計測する時に、混乱をきたす恐れがあるため、「~する」というような、より具体性の高い動詞に置き換えることが好ましいとされています。
もしかしたら続きを書くかもしれないです。
詳しく知りたい方はamazonで「行動分析」で検索すると色々出てきます。
大学と大学院を通して、心理学を勉強していました。
よくいわれますが、「人の心読めるの?」と聞かれます。
結論から言うと読めません。無理です。
私の専門は、「行動分析学」という領域です。
ぶっちゃけ言って、今メジャーな「臨床心理学」とかに比べてかなりマイナーな領域です。昔は臨床心理士目指していたこともありましたが、色々あってこっちの道になりました。
私の専門をものすごく乱暴に言うと、
人と環境(文化,ルール,人間関係,物etc)がお互いに与える影響を分析して、人(場合によっては集団)が将来するであろう行動を予測する学問です。
大原則が2つあります。
①「その個体(人)が何か行動を起こした直後、その個体にとってよいことがあれば、その行動は将来的に増えるだろう」
②「その個体(人)が何か行動を起こした直後、その個体にとってわるいことがあれば、その行動は将来的に減るだろう」
要するに、
「何かした後、いいことがあったらその行動は増える」
「何かした後、悪いことがあったらその行動は減る」
ということです。
行動分析は、何がきっかけで、その行動が起きて、何によってその行動は増えている(減っているのか)という、「行動のきっかけ」、「行動」、「行動の直後」の3つのタームに分けて行動を分析します。
○「きっかけ」の原則
きっかけは基本的に「目に見えるもの」である.
抽象的な概念やレッテル、心理状態を原因にしない。
例えば
・「~と思ったから」(心理状態)
・「~障害だから」(障害)
・「無意識がそうさせた」(深層心理)
・「性格がそうだから」(パーソナリティ)
をきっかけにしない。
○「行動」の原則
「死人にもできることは行動ではない」(「死人ルール」)
○「きっかけ」の原則
解説書では「個人攻撃の罠」などと言われています。
例えば、よくある「問題行動」の原因の論じ方として
・「根性が足りんから仕事が続かない」
・「~障害だからこんな問題行動を起こす」
・「意識や注意力が足りないからミスする」
こういうのは原則アウトです。
原則、「きっかけは目に見える物」というのがルールです。
意識や根性などは、外部からチェックが不可能な「概念」であり、それがあったのかなかったのかを視覚的にチェックすることは不可能です。
あるかどうかもわからんものを原因にしても、問題の解決にはつながらないため、こういうものはバッサリ切り捨てます。
○「行動」の原則
・「死人にもできることは行動ではない」
・「死人にできないことが行動である」
1965年にOgden R. Lindsleyという行動分析の研究者が提唱した原則です。
例えば、
・横になる(状態)
・喋らない(否定,禁止)
・運ばれる(受け身)
がアウトです。死人はしゃべりもしないし、横になったままなので。
死人でもできること=本人が何もしなくても達成できてしまう
学校の先生は、よくクラス目当てに「教室の中では静かにする」とか書きますが、これもアウトです。寝ていても達成できてしまいます。
死人ルールにひっかかるものをクラスや会社の目標にすると、「何をすればよいのか」が全く明確でないため、生徒や社員にかえって混乱をきたす可能性があります。
他、「親しむ」のような抽象度が高い動詞は、多様な解釈を呼んでしまうため、行動が増えたか減ったかを計測する時に、混乱をきたす恐れがあるため、「~する」というような、より具体性の高い動詞に置き換えることが好ましいとされています。
もしかしたら続きを書くかもしれないです。
詳しく知りたい方はamazonで「行動分析」で検索すると色々出てきます。
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